アクシデント!

Posted on Posted in LATEST NEWS (Blog)

皆様こんにちは。

北海道ではセールのレポジトリー検査を絶賛実施中です。

 

 

そんななか、アクシデント。

後膝(膝関節)のレントゲン検査中、

ハエを気にしていた馬の一撃が!!!

 

ポータブルレントゲン発生装置は床に転がり

 

 

左手の甲がみるみるパンパンに

 

左第3中手骨骨折でした。

 

 

関係者の皆様、ご迷惑・ご心配をおかけ致しました。

 

 

鎮静のかかった馬の一撃は大変強いです。

(馬も加減ができないから、と言われています。)

気をつけましょう。

気をつけます。

 

 

これを機に骨折の治癒転帰をお伝えできたら、

と思っております。

 

 

U

 

レポジトリー検査 〜内視鏡検査〜

Posted on Posted in b. 診療について, LATEST NEWS (Blog)

競走馬のセリが行われている真っ只中、

現在、北海道研修をしています。

 

 

主にレポジトリー検査のサポートを行っています。

 

レポジトリー検査では

四肢レントゲン像 や 咽喉頭部内視鏡像 をとります。

 

四肢レントゲン像は

前肢の腕節、球節、及び後肢の飛節、球節を撮影します

(後膝を撮ることもあります)。

 

 

内視鏡検査では鼻腔から内視鏡を挿入し、

披裂軟骨の動きや外転、左右の対称性などを確認します。

 

 

大きくはⅠ、Ⅱ、Ⅲ、Ⅳのグレードに分けられ、

グレードの数字が上がるほど、症状が良くないことを表します。

 

 

また、DDSP(軟口蓋背方変位)などの咽喉頭部の異常も知ることが出来ます。

(馬の医学書,2016,日本中央競馬会競走馬総合研究所,p278)

 

 

しかし、内視鏡検査時に馬が頚を頭側に伸ばすことで、

物理的にDDSPになってしまうこともあり、注意が必要です。

 

 

鎮静剤使用下における内視鏡検査では 喉頭片麻痺グレードが変化することもある

(http://blog.jra.jp/shiryoushitsu/2019/03/post-cc77.html)という報告もあり、

 

 

気性の荒い馬に対してのレポジトリー検査は

注意深く慎重に行わなければなりません。

 

 

セリで売買される競走馬を公正に評価するためにも

レポジトリー検査は重要であり、

今後もより慎重かつ丁寧に実施していかなければなりません。

 

 

 

最後に初めてのセレクトセールの会場の写真を1枚。

 

K

 

安全管理_被曝について

Posted on Posted in LATEST NEWS (Blog)

運動器疾患の検査で欠かせないX線検査。

 

特に春から秋にかけてのレポジトリー撮影期間中は、

数ヶ月の間に数百頭の四肢のX線検査を行うこともあります。

 

近年は一般的に被曝に関する関心・認識が高く、

 

従業員や立ち会う牧場の方達全員が 

安全に 且つ 安心して業務に当たることができるよう、

 

事業所内では年度毎にデータをまとめ、

情報を共有するための勉強会を行うなど工夫をするようにしています。

 

 

現場では、まず 照射範囲は線量が高くなるため、きちんと防護衣を着用した上で、

部位にあった照射条件を選択、照射範囲を絞り、

手指や体が入らないように 且つ 照射方向に立たないように気をつけます。

 

機材からもわずかですが漏洩があるため、

撮影者もきちんと防護衣を着用します。

 

そして検査時の役割のローテーションを行うことも重要です。

 

上記の点に注意して線量計を使用していますが、

もちろん 法令で示されている線量限度を超えるようなことは無く、

これまで安全に検査を行うことができています。

 

 

またX線の生体への作用としては、

DNAを直接障害する直接作用よりも、活性酸素による間接的な作用が主とされており、

 

この活性酸素は飲酒・喫煙・ストレス・紫外線・食品添加物など

日常生活でも発生するものであるため、

 

普段の生活における個人の取り組みも有効だということです。

 

 

 

さて被曝防止の上で大事なX線防護衣ですが、

 

現場や運搬の際につい折りたたんでしまったり、

屋外の現場で使用するため 汚れがつきやすく、

また時には検査中に馬に蹴られることも…。

 

 

こちらの古い防護エプロン、

表面の布地部分は穴は開いていないのですが、

 

X線を照射して確認したところ 折り目に沿って黒く映る亀裂を確認、

つまりこの部分は穴があいてしまっているということがわかりました。

 

 

取り扱いの注意はもちろんのこと、

購入時期を記録しておいたり、

目視だけでなく定期的に損傷がないか確認するなど、

日々のメンテナンスも必要です。

 

 

実際の現場では「暑いし動きにくいから」と防護衣の着用をためらったり、

忙しさゆえについ安全管理がおざなりになってしまうことがありますが、

 

適切に使用し 安全に検査が進められるよう、

各自十分に認識を持って業務に当たるように注意していきたいと思います。

 

 

S

 

投薬後の蕁麻疹

Posted on Posted in LATEST NEWS (Blog)

 

関東では、連日暑い日が続いており、

競馬場では向日葵が咲き始めています。

 

今回はそんな往診先で遭遇した、ある症例についてです。

先日、鎮静剤(デトミジン 6mg)を静脈から投与した直後にこのような症状が見られました。

臀部に多数の丘疹がみられます。

 

 

これらは、鎮静剤投与直後に発生したことから、

薬の投与によるアレルギー性の蕁麻疹であると考えられます。

 

今回はデトミジン投与後の反応でしたが、

勿論、多くの薬品に、

アレルゲン(アレルギーを引き起こす元)となる可能性があり、

アレルゲンが生体に入ることで過剰な免疫反応が起こります。

 

それに伴い炎症物質(ヒスタミン、ロイコトリエン 等)が放出され、

全身、あるいは局所を障害(アレルギー反応)するのです。

 

 

皮膚の蕁麻疹などの、急性の症状が見られた場合の対処法として、

まず、強い炎症反応を抑制するため、

・副腎皮質ホルモン剤の投与

(例)デキサメタゾン、プレドニゾロン 等、

 

次いで、

・抗ヒスタミン剤の投与

(例)ジフェンヒドラミン、クロルフェニラミン 等、

抗ヒスタミン薬に関しては、馬の蕁麻疹における第一選択薬となっています。

 

これらの投薬が推奨されています。

 

今回、私の遭遇した症例は、

抗ヒスタミン薬の経口投与を数日間続けて蕁麻疹はほとんど消失しました。

 

アレルギー反応の症状は多岐にわたり、

軽度の蕁麻疹から、全身性のアナフィラキシーショックのような重度の症状を引き起こすこともあります。

 

予想することが難しく、突発的に出くわすことが多いアレルギー反応。

症状や対処法について知っておくことが、いざという時の備えになります。

一つ一つの症例を大切に、日々勉強に勤しんでいこうと思います。

 

 

 

さて、

勉強も大事ですが休憩も大事ですよね。

 

 

 

先日、鋸山の麓まで行ってまいりました。

 

夜のフェリーからの写真です。

涼しい風が心地よかったです。

 

 

 

 

Y

 

馬の予防接種 〜日本脳炎ウイルス〜

Posted on Posted in b. 診療について, LATEST NEWS (Blog)

予防接種とは特定の病気にかかりづらいように、

免疫を作ることを目的として実施されます。

 

今、世界中で流行っているコロナウイルス(COVID-19)に対しても、

ワクチンが作られているのもそのためです。

 

また、馬にも予防接種があります。

 

馬インフルエンザ、日本脳炎、ゲタウイルス、破傷風などに対する予防接種が実施されていて、

日本脳炎が発生する可能性が高い時期を考慮し(蚊の発生など)、

5〜6月の時期には3種混合ワクチン(馬インフルエンザ、日本脳炎、破傷風)等を接種します。

 

今回はその中でも日本脳炎ウイルスについて書いていきましょう。

 

 

日本脳炎は法定伝染病であり、人獣共通感染症です。

 

また、その原因となるウイルスは

フラビウイルス科 フラビウイルス属 に属します。

 

日本ではコガタアカイエカによって媒介され、

蚊の唾液腺で増殖したウイルスが吸血の際に伝播されていきます。

 

馬に感染すると発熱を起こし、その後、沈鬱、興奮、麻痺などを引き起こします。

さらにひどい症状の場合は死亡する例もあります。

(チクサン出版社/馬の医学書 より)

 

なので予防接種をし、

日本脳炎ができるだけ起きないように防がなければならないのです。

 

さて今月末は、宝塚記念‼︎

みんなで競馬を盛り上げましょう!

 

K

 

ワクチン、風土病

Posted on Posted in b. 診療について, LATEST NEWS (Blog)

5-6月はワクチンの季節です。
 
5月はインフルエンザ・日本脳炎(基礎)・破傷風の3種混合ワクチン、
 
6月は日本脳炎(補強)・ゲタウイルスの2種混合ワクチンを使うことが多いです。
 
 
 
 
 
1971年、国内で馬インフルエンザが流行し、翌年に「軽種馬防疫協議会」が設立されました。
 
馬の伝染性疾病の予防・蔓延防止を目的として活動しています。
 
 
その軽種馬防疫協議会の報告によると、馬インフルエンザはフランス、オランダ、アメリカでは、2020年1-3月の間で既に発生しています。
 
 
海外からの輸入馬もみられる今、現在日本に存在しない疾病であっても、感染拡大を防ぐためにワクチンを接種することは大切なのです。
 
 
そして日本においては、馬インフルエンザは2008年以降、馬の日本脳炎は2003年以降発生していないようですが、
 
破傷風は毎年のように発生しているようです。
 
競走馬では、馬インフルエンザ以外はワクチン接種は絶対ではないのですが、日本脳炎・破傷風ともに恐ろしい病気なので、ワクチン接種をお勧めしています。
 
 
 
 
同じ報告を見ていると、「腺疫」の項目に、
 
「国際的に腺疫は多くの国で風土病である」
 
という記載がありました。
 
 
風土病とは、「特定地域に持続的に多く発生する病気。その土地特有の自然環境や生活習慣が関与する。」だそうです(三省堂 大辞林 第三版)。
 
 
 
 
腺疫は、連鎖球菌によって引き起こされる疾病です。
 
特徴的な症状は、顎下リンパ節の腫脹です。
 

(出典:腺疫(第3版)/日本畜産会)
 
 
他には、発熱、鼻汁、元気消失、リンパ節からの排膿がみられることも。
 
 
細菌感染によるものですが、抗生剤の全身投与には賛否両論があります。
 
リンパ節に膿瘍が形成された場合、その中心部にまで抗菌薬が到達しないとされているためです。
 
また、感染の進行による免疫刺激を妨げ、リンパ節肥大→破裂という病態経過を遅延させます。
 
これにより保菌馬となったり、重篤な症状を引き起こしやすくさせるとも言われています。
 
 
そのため治療としては、疼痛が強い場合には消炎剤を用いたり、温熱パックなどでリンパ節の排膿を促したりします。
 
ただし呼吸困難、高熱など重篤な症状が出た場合には抗生剤を使用することもあります。
 
 
アメリカやオーストラリアなどではワクチンが用いられていますが、日本では市販されていません。
 
また、100%感染を防ぐことはできないそう。
 
 
 
 
栗東では年に数回は診ており、また日高、関東の診療所でも治療を依頼されることはあります。
 
なので日本の、少なくともその3箇所では、それほど珍しくない疾病なのだと思います。
 
 
腺疫(第3版)(日本畜産会)によると、1992-2010年に腺疫の発生が確認されたのは北海道、福島、千葉、滋賀の4県。
 
 
ここ数年のデータが無く分からないのですが、これも風土病、と言っていいのでしょうか…?
 
単に馬の多い地域で見られているだけなのでしょうか。
 
 
 
 
 
 
 

 
遠巻きに鳩を狙うも、既に気付かれているメッシ。
 
 
 
N